【組織観】メルカリの人事制度構築の凄み

 また別シリーズを始めてしまいそうです...
僕自身、ジュニアではありますが、HRの畑で働いている中で、他社企業の取り組みや
世間観を定点観測しておりますが、そういった情報収集も自分だけでやるよりは、
世間に対してアウトプットしながら強化していった方が効率的だと感じたので、このブログでも定期的に発信していこうと思います。

そして、第一弾としてメルカリさんの組織について考察してみようと思います。
メルカリといえば、前にリリースされた「merci box」が有名です。
https://www.mercari.com/jp/jobs/

まず、創立3年目という段階でここまで体系的に福利厚生や支援施策を
整備している点には凄みしか感じないです。
また、どの施策をとってみても、一般的だから取り入れたという思想ではなく、
「Go boldで思いっきり働けるかどうか。そのために必要なサポートかどうか」という
思想がよく見えるので、設計自体も一貫しているところも特徴的です。

さて、これらの人事制度ですが、個人的にはどの企業も一律で体系的にこれらの
制度を導入する必要はないと考えています。
その企業の成長ステージや市場動向、組織構成組織構造やカルチャー、などなどを
総合して必要な打ち手として人事施策を実行するので、カルチャーやステージに合わない
制度は入れない方が良いのです。

では、なぜ”メルカリではこれらの制度を導入する理由”があったのでしょうか?
個人的には、以下のような理由を考えています。

1、ベンチャーの中でも強烈にグローバル志向だったこ
→詳細はいろんな記事に書かれていますが、ガツガツとグローバル展開を進めていく
ためには、国籍性別問わず多様な人材にパフォーマンスを上げてもらう必要があり、
その為には、支援制度も、多様なニーズに対応したものにしていく必要があったこと。

2、経営方針としても、多角化の必要性が非常に強いこと
→フリマアプリのメルカリ一択ではなく、今後事業展開としても広げていく中で、
例えば主婦層の方や海外のユーザーにも刺さるプロダクトを作るには、
多様性を十分に生かしうる組織土壌を作る必要があった

3、”仕事に対するやりがいとストレッチ”を高水準で担保できていること
→支援施策も権利だけ担保していると空気が弛緩することはよく言われることですが、
メンバー全員が、仕事に対するやりがいやミッションを感じながら、ストレッチ感覚で
仕事に取り組むことができているからこそ、それらをよりワークさせる為の支援施策として
merci boxは有効なのではないかと思います。

これらのように、企業の事業戦略や、現時点の組織ケーパビリティやカルチャーからして、
merci boxのような人事制度はとても有効だと思いますし、
HRに関わる身として、これからも注目させて頂きたい会社さんです。

以上になります。
このシリーズもガンガンやっていきます!